かたちがわからない

今もまだまだだけれど2年くらい前は今よりもっと毎回のライブに来てくださる方が少なかった。

フロアもいつもガラガラ、そんな時にほとんど毎回来てくださる方がいた。
社会人だったのにその為に仕事の予定を組んでくれたりしてきてくれていて、とても嬉しかったことをよく覚えている。

それからぼくらも少し軌道に乗り出して、忙しくしている間に、ある時からぱったり来なくなってしまってしまった。一緒によく来てる方にどうしたんですか?と聞くと
その人がすごく言いづらそうに
彼氏ができて、夢中みたい


ぼくは地面が遠くなっていくのを感じた。
彼氏ができたらライブの優先度ってそんなに下がってしまうんだ。ぼくらのやってる音楽ってなんなんだろうな一体。
思って悲しく悔しかった。

でもちがう。ぜんっぜんちがう。ちがうよっ!ってビンタしたい。過去のはなたれ小僧に往復ビンタしたい。

ライブハウスに行く理由なんてなんだっていいのだと思う。
好きな音楽が聴きたい。生の音を感じたい。いいMCが聴きたい。イケメン、美女がみたい。好きな人との話のネタにしたい。好きな人に会いたい。おさけのみたい。学校でいいことがあった。わるいことがあった。ムカついたから行く。

なんだっていい。

その中のひとつに、自分でもかたちのわからない心のピースが欠けてる時、心に何かが足りない時、ライブハウスの音楽でそれが少しずつ埋まっていく感覚になることがある。それに凄く救われたりする。

最近は想像する。その人は彼氏ができてそれが埋まったんじゃないかっておもう。その穴を彼氏さんができるまでの少しの間だけぼくらが埋められていたんじゃないかと思う。

あなたにとってぼくらがどんな存在かなんてあなたが決めればいいことで、ぼくは考えを履き違えていた。考えるべきはここでやりたいこと伝えたいことを精一杯曲に込めて歌い続けることだけだと今は思う。

ただいつだってあなたの帰っていていい場所で、居心地が良くて来たら心の穴が少し埋まるような そんな場所にしていけたら最高だ。

Aメロにもならない

あか Mez-zo-forute gtvo

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