とれない

靴の汚れが落ちない。石鹸を何度もつけて擦る。表情が険しくなって眉間に皺。ふと我に帰ってなんでこんなに必死に汚れを落としているのか。擦っている間は無心だった。

自分の汚れがもし見えるなら、きっとこんななんだろうと奥まで入り込んでしまったであろう黄を見ていた。削り取る必要があるかもしれない。

iPhoneのタイマーが鳴らなかったらそろそろ家を出なくてはいけない時間であることも気づけなかっただろう。

早足で準備をして水に濡れたスニーカーを干して家を出る。

11月になって冷たくなった風。なのに蚊はまだ夏だというように飛んでいた。
日本の夏はつから11月まで伸びたのか。蚊は自らの親がいつ死んだのか知っているのだろうか。進化したその身体で11月の冷たい風に見知らぬ顔で飛び、やがて次の命を残す。

環境が変わって自分も対応していつの間にか変わっていっていたりする。そのことに後で気づいて、どんな自分であったのか思い出すのだ。あの頃はああ思っていたなぁなんて、

自分の変化に気づけるようになる時はくるだろうか、変わっていく過程でぼくはいつも気づけないのだ。

あでゅ。

Aメロにもならない

あか Mez-zo-forute gtvo

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